北オセチア

 北オセチアの人口は、632千人で、52%がオセット人、 29%がロシア人、5%がイングーシ人、14%がその他の少数民族で
構成されている。先に紹介したようにこの国は、イングーシとの未解決の問題を抱えている。大部分のオセット人はロシア正教徒
である。このことが、ロシア人とオセット人の協力関係を強めてきた。コーカサス占領の歴史はオセチアから始まったのである。
ロシアはオセチアで基礎を固め、コーカサスを東西に分離しておいてから、他のコーサス地域の占領に取りかかった。オセチアは
以来、常に他のコーカサス諸民族と非友好的な態度をとり、コーカサスの統合への動きに積極的には参加しようとしないできた。

 最近のロシア・チェチェン戦争においては、チェチェンを爆撃するロシア空軍機は、オセチアの首都から発進してきた。加えて
チェチェン戦争を指揮するロシア軍司令部もそこにある。これらもチェチェン人にオセット人に対する恨みを増長させている。これらの
状況から、イングーシ・オセット両民族間の関係が先鋭化すれば、必ずやチェチェン人はイングーシ人に味方して衝突に参加する
だろう。加えて、グルジアと北オセチアの間にも緊張が見られる。これは、南オセチアの北オセチアとの統合という指向が原因している。



参考資料:


カフカスの民族問題
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