チェチェン連絡会議にようこそ!


チェチェンニュース#440より転載


 今週土曜のBSジャパンの番組で、
 チェチェン人の大勢住むパンキシ渓谷が紹介されます。
 どうぞご覧ください。


  番組名:カメラマン渡部陽一がたどる再会の旅路
       秘境大コーカサス山脈 〜チェチェン人の心と暮らし
  放送日:10月25日(土)21:00〜22:55
  放送局:BSジャパン
  公式HP:http://www.bs-j.co.jp/caucasus/


 番組の舞台はグルジアにあるチェチェン人集落「パンキシ渓谷」。
 渡部がこの地を訪れたのは、まだ無名であった26歳の時。

  熾烈を極めたチェチェン紛争を取材するためだった。約1ヵ月の滞在の中、
渡部が目にしたのは、コーカサスの、目を見張る大自然と、紛争で傷つきながら
も民族としての誇りを守り、伝統的な暮らしを続ける高潔なチェチェン人の姿だ
った。当時、「テロの巣窟」と世界中から非難を受けていたパンキシ渓谷を16年
振りに再訪。駆け出し時代の命の恩人たちと再会し、これまでの危険なイメージ
とは違って、紛争地から復興しつつある人々の姿をタレント・戦場カメラマンで
はなく “ジャーナリスト”としての渡部が取材する。

 【渡部陽一さんからのメッセージ】

 16年ぶりに出会ったチェチェン人の友人はこう教えてくれました。「私たちに
とっての幸せとは、家族を大切にすること、礼節を保ち、自らを律し、目上の方
に敬意を払うこと。」パンキシ渓谷に暮らす友人たちの丁寧な暮らしは、日本で
暮らす私たちの日常に大きな力を与えてくれます。是非チェチェンの方々の声を
感じてみてください。

 【プロデューサー・越栄敦彦から】

 4000メートル級のコーカサス山脈の麓にある村。今回の企画は在日グルジア大使
館の協力のもとで滞在取材が実現しました。豊かな自然、穏やかな心と暮らし、
にっぽんの原風景とも重なる地を訪ねます。また、マルコ・ポーロが「絵のよう
に美しい」と語った首都トビリシの街並や、美食の宝庫として知られるグルジア
料理、日本のおもてなし文化に繋がるグルジア独自の伝統的な宴席など、取材を
通して渡部さんが体験するグルジア文化も見所です。取材にはデジタルシネマカ
メラを使用、カメラマン出身の私が映像にもこだわります。

【語り】高 島 礼 子(女優)



 それから、前回ご案内した映画『マコンド』はもう一度上映があります。
 よろしければ、ご覧になった方は感想や評論をお寄せください。



 国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)が主催する「難民映画祭」で、
 チェチェン難民についての映画が上映されます。
 未見なので、内容については判断できませんが、情報として紹介します。


 『マコンド』

 第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門
 スダベー・モルテツァイ監督
 オーストリア / 2014年 / 98分 / ドラマ

 父親亡き今、家長として母と幼い二人の妹への責任を感じるチェチェン人の少
年ラマサン。死んだ夫と失った故郷への思いを諦め、たどりついた異国の地でシ
ングルマザーとして家庭を守ろうと必死に生計を立てるラマサンの母親。ウィー
ン郊外の工業地帯の一角に暮らす母子家庭の元に、父親の戦友を名乗る一人の男
性が現れ、一家は混乱する。

 http://unhcr.refugeefilm.org/2014/title/2014/08/post-67.php

 上映日時 

2014年10月18日(土) 15:00 セルバンテス文化センター東京
http://unhcr.refugeefilm.org/2014/venues/#cervantes (地図)
 
 入場無料、先着順。(予約不可)
各回1時間前より会場にて入場整理券の配布。
各回20分前の開場となります。各回完全入替制。

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5.16 寺沢さんのウクライナ報告を聴く会

場所:大久保地域センター3階 会議室A 
http://www2.odn.ne.jp/ookubo/index.html#access

新宿区大久保2丁目12−7 пF03-3209-3961

時間:516日(金)1830開場19時から2045分まで

報告会に寄せて (PDFファイル A4-2p) 

ウクライナで平和行進を行ってきた寺沢潤世さんのお話をききます。
新聞・TVが報じないウクライナ市民の声を聴きにいらしてください。

今年420日にキエフから一時帰国中の日本山妙法寺僧侶、寺沢潤世さんの
ウクライナ報告を聞きます。
以下のTwitCastingは、林克明さんによるものです。


報告2 報告3 以下5まで続きます。

寺沢さんは、
1994年の第一次チェチェン戦争を阻止するためのモスクワから
チェチェン共和国の首都グローズヌィへの平和行進に参加された方であり、その
後も旧ソ連圏、インド、ネパール人などのお弟子さんを率いて平和のための
アクションを起こしておられます。来日される直前にはキエフおよび南ウクライナ
で平和行進を行いました。


ウクライナでの臨時政権樹立から、最近のロシアによるクリミア併合に至るウクライナ
危機に関しては、新聞報道だけではわからないことが多々あります。この機会に
寺沢さんから是非現地市民の声を聞きたいと考え、このイベントへのご参加を呼び
かけます。

会費は1000円です。お茶の用意はしますが、時間が夕飯時のため、お腹が空く方は
ご自分で食事をご用意ください。 

当日連絡先: 080-3443-8372 (村山)

村山さんの事後報告:
FBやメールで集ってくれた方が何人かおられ、寺澤さん、お弟子さん、林さん、村山の他に23名参加して
いただき、盛況でした。参加者の皆さんの協力により、会としてはなんとか形になりましたが、スタッフの
人手が圧倒的に不足していました。この辺り、今後の課題と思います。

寺沢さんのアップルPCとプロジェクター接続がうまく行かず、写真を映すことが出来ないかと思われました
が、常岡さんの友人という若い女性(お名前を聞きそこないました)に助けて頂きました。是非今後も来て
頂きたいのです。



ドッカ・ウマーロフ死亡
18日づけのイスラーム原理主義プロパガンダサイト「KavkazCentr」は、イマラト・カフカス(カフ
カス首長国)首領であるドッカ・ウマーロフの殉教と、後継の首領に、カディー(イスラーム法上の
責任者)であるアリ・アブ・ムハンマドが就くことを告知した。なお、告知には、殉教の状況などは、
一切公表されていない。
http://www.kavkazcenter.com/russ/content/2014/03/18/103603.shtml


ロシア系サイトは、ロシアの傀儡であるチェチェン共和国首長の称えていたウマーロフが既に死亡して
いるという説の正しさが証明されたとしている。

ロシアの人権団体「メモリアル」の運営する「カフカスキー・ウーゼル」によれば、新任のアブ・ムハン
マドは、ダゲスタン生まれのアワール人で、本名はカベーコフ、アリアスハブ・アリブラートヴィッチ、
1972年生まれである。
http://www.kavkaz-uzel.ru/articles/239677/

またYouTubeにアップロードされた、アブ・ムハンマドのビデオ・メッセージにおいて本人は、戦いの
指導者としては、チェチェン人の老練な野戦司令官であるアスランベーク・ヴァダーロフの方が適任で
あるという考えを語っている。なお、ヴァダーロフは、2008年に、ウマーロフ不信任に動いた在チェ
チェンの野戦司令官たちの一人である。
http://www.youtube.com/watch?v=Ih5hWSAKTrI#t=28

2003年の来日時、ザーラ・イマーエワに、ドッカの人物像について尋ねたことがある。彼女は、
「ドッカは、ワハビートではないけど、バンディート(ギャング)よ。」と評した。また外科医、
ハッサン・バイーエフは、負傷した彼を治療したこともあるが、何で彼が指導者に選ばれたのかと
首をかしげていた。

ロンドンで暗殺された、アレクサンドル・リトビネンコは、著書の中で、戦間期に彼が人質ビジネス
に関わっていたと指摘している。また、ロシアの反政権派の新聞「ノーヴァヤ・ガゼータ」は、彼の
ロシア治安組織との関わりを指摘したことがある。



北カフカス情勢 ダゲスタンからの便り

ダゲスタンの首都マハチカラから、最近の雰囲気を伝える便りが届いた。ソチオリンピックに向けて、
治安組織の警備が、以前よりさらに厳しくなった。バスの運転手たちは、検問が厳しくて何時に目的
地に着くのか、予想がつかないとぼやいている。

北オセチアの首都ヴラジカフカスからダゲスタンの首都マハチカラまでは、ロストフ・バクー幹線道
路で、問題無ければ4時間ほどの距離だが、8カ所に検問所(ブロックポスト)がある。西から東へ
北オセチア・イングーシ・チェチェン・ダゲスタンと続くのだが、共和国同士の境界だけでなく、各
首都への出入口でも検問が行われ、この数になるのだ。

マハチカラでは、街の中心部にも毎日、銃声が聞こえてくる。ダゲスタンの検問は、一般的な警察で
ある民警(ミリツィア)と重武装のOMON(特別任務警察部隊)の共同で行われている。ダゲスタン
のOMONは、黒い目出し帽を常時着用し、大変に威圧的だ。それと較べると、「カディロフツイ」で
知られるチェチェンのOMONが、目出し帽を着用しないので、まだ穏和に見えるほどだ。

ダゲスタンは、ロシア領内でも指折りのワインやブランデーの名産地だが、イスラーム武装勢力の度
重なる酒屋襲撃におびえて、酒類取扱いをやめる店が増えている。住民の間では、以前からオリン
ピックが終わったら、世間の関心もが薄れるので、その後戦争が始まるのではないかと、専らの噂だっ
たが、ソチオリンピックが目前に迫って、不安が募っている。

Kavkaz
Portal
2014/01/16


転載:チェチェンニュース414号

大富亮氏主宰のチェチェンニュース414号が、米国、ジェームスタウン財団の配信記事を翻訳紹介し
ている。ちなみに、ジェームスタウン財団には、「コーカサスに平和をアメリカ委員会(ACPC)」の
事務局がある。掲載記事の筆者、
マイルベーク・ヴァチャガーエフは、マスハードフ時代の大統領
広報官、駐ロシアのチェチェン共和国総代表を経て、フランスに亡命し、パリの高等社会科学研究所
で博士論文を執筆した後、米国に移住し、ワシントンのジェームスタウン財団に、カフカス・ロシア
問題研究者として勤務している。
(K.P. 2014.01.15.)
*********

チェチェンニュース#414 (転送・転載・引用歓迎)

簡単に、ソチオリンピックの近づく北コーカサス情勢をお伝えします。

■ダゲスタンで低烈度の武装抵抗活動が続いている

 アメリカの保守派シンクタンク、ジェームズタウン財団のニュースより。
 筆者はマイルベーク・ヴァチャガーエフ。

----
 2013年は、ピャチゴルスクとボルゴグラードでの3回の爆弾テロ事件で終わった。これらの事件は、
もちろん北コーカサスの緊張をさらに深めることになった。

 北コーカサスは年末年始のお祝いムードとは程遠い。地域は明らかに原理主義化していて、新年の
お祝いさえもイスラムの伝統に反すると言われるようになってきている。

 12月24日、ロシア対テロ委員会は、2013年に北コーカサスでは260人の抵抗勢力を殲滅したと発表
した。そのうち42人が野戦司令官であるという。また、12件のテロ攻撃を含む78 件の犯罪を未然に阻
止したという。ただ、この発表内容は、何をもってテロ攻撃と定義するかがあいまいで疑問が残る。
ちなみにチェチェン内務省は、2013年にはチェチェン内でのテロ攻撃は「何もなかった」と発表してい
る。当局発表はあてにならない。

 チェチェンの東隣のダゲスタン共和国の情勢は、明らかに緊張している。12月 25 日に、デルベント
地区の警察署で、捜査官が何者かによって銃殺された。ハサブユルト地区でも戦闘があり、ムツァルー
アウル村の酒屋で11歳の少女が死亡した。ダゲスタンではアルコールを販売している場所が繰り返し襲
撃を受けている。

 12月26日にも、スレイマンースタルスキー地区で特殊作戦があり、抵抗勢力の一員と疑われたマドリ
ド・ババハノフ(27 歳)が自宅で殺害された。

 (原文にはこのような事件がさらに列挙されており、まるで戦争状態:編注)

 このような状況の悪化によって、ダゲスタンの首長であるラマザン・アブドラチーポフは、同共和国
の安全保障会議として治安維持についての特別会議を開くに至った。ところがその翌日12月31日にも、
ブイナフスクの検察官ガサーノフが、自宅前で自動車爆弾により殺害された。また、ハサブユルトでも
即席爆弾(IED)による攻撃があり、警察官が負傷した。

 冬季オリンピックが始まるソチでは厳戒態勢が取られているが、オリンピックが近づくにつれ、北コー
カサスの緊張はさらに高まるだろう。

> The Jamestown Foundation
> Low-Level Insurgent Violence Continues Unabated in Dagestan
> Eurasia Daily Monitor Volume: 11 Issue: 5 January 10, 2014
> http://tinyurl.com/lw7n6p2

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アムネスティのモスクワ、ボロトナヤ広場事件についての声明
2013.12.26.

プーチン大統領就任前夜の2012年5月6日、モスクワのボロトナヤ広場で、反プーチン派と治安部隊が
衝突、約450人が拘束された事件の裁判についてアムネスティ・インターナショナル日本が声明をだし
ました。

最近、プーチン政権は、ソチ・オリンピックを控え、主にアメリカとの関係を改善しようと、政治犯の
恩赦に乗り出していますが、さらに圧力を強める必要があります。

この事件の状況は、YouTubeにかなり沢山の映像がアップロードされています。その中のいくつかを
ご覧ください。

2012年5月6日のボロトナヤ広場 
まるで占領下みたい

プーチン反対派の声

酷い弾圧の様子



アムネスティ・インターナショナルは、ソチ五輪を控えて、ロシアの人権問題を訴える
国際キャンペーンを始めた。
(2013.12.04.)

2013年2月に冬季オリンピックを控えたロシア。華やかな祭典の影で、表現の自由がますます脅かされているのを
ご存じでしょうか。政府は、批判する人びとやNGOを弾圧する法律、差別を許してしまう法律を相次いで導入し、
市民の声を封じようとしているのです。

こうした状況に立ち向かうため、あなたの力を貸してください!
 アクションへ


ソチオリンピックに関連し、アムネスティ・インターナショナルがロシアの人権状況について
声明を出した。

2013年10月 9日 [アムネスティ国際事務局発表ニュース]

2014年のソチ冬季オリンピックに先立ち、アムネスティ・インターナショナルはロシアで悪化する一方の人権状況
を浮き彫りにする世界的キャンペーンに取り組み始めた。

モスクワにオリンピック聖火が到着した。この聖火は、ロシア当局が華やかなイベントの陰に隠したくて仕方ない
人権侵害の実態を照らしだすだろう。オリンピックに関わる人びとすべてが、ロシア当局が社会や市民に課して
いる規制を思い、声をあげてその規制に反対することが大切だろう。

オリンピックの聖火が10月7日にモスクワに到着し、ソチに向けて出発した。その時、何十万人ものアムネスティの
メンバーが世界中でイベントを催し、抗議行動を繰り広げた。

ロシアで表現・結社・集会の自由の権利がどれほど侵害されているかを広く知ってもらうため、トロント、プエルト
リコ、ワルシャワ、パリ、ブリュッセルなど世界各地、そしてモスクワで、趣旨に賛同する人びとが公共の場や
ロシア大使館の前で抗議の集会やフラッシュモブを行ったり、ピケをはった。

ロシア憲法、そして自らが批准国である国際人権条約によって明確に保障されている基本的人権が踏みにじられて
いる事実は、オリンピックのファンファーレも華やかな式典をもってしても隠しきれないであろう。 

アムネスティは、今後のキャンペーンで次のことを訴えたい。

オリンピックの放映に世界が釘付けになっている間も、ロシア当局は国内では人権侵害を繰り広げるはずである。

ロシア当局はオリンピック競技場でのデモを禁止しているオリンピック憲章を盾に、個人や活動家が、合法的、平和的
なデモに参加するのを妨げようとしている。しかし、憲章が禁じているのは実際の競技場所や会場のみであり、禁止
が理にかなっている場合のみである。ロシア当局が阻止しようとしている一般的な抗議デモは憲章の禁止規定には
当てはまらず、その行為は表現・結社・集会の自由の原則に違反する。

オリンピック大会は人権を無視していい場ではない。大会の主催は市だが、実質的には広く国の主催であり、その
主催国ロシアの基本的人権の侵害は、受け入れられるものではなく、ただちにやめるべきである。

人権を大切に思うすべての人、そしてオリンピックを組織し運営にかかわる人をはじめすべてのオリンピック関係者は、
表現・結社・平和的集会の権利の侵害に対して、反対の声をあげよう!

アムネスティ国際ニュース
2013年10月3日

補足:「外国の代理人法」……海外から資金を受け「政治活動」に携わっているとみられるNGOなどの団体に、「外国の
代理人」として登録する義務を課すもの。登録すると、一般団体より頻繁な報告義務や監査義務、定期査察受け入れが
発生し、また、抜き打ち査察もある。登録や報告に不備があると罰金刑や服役刑が科される。「政治活動」に携わって
いるという判断基準はあいまいで、罰則の適用解釈も幅広い。NGOを厳しく監視するための法である。登録しなければ
罰金が科せられ、一時的な活動停止や資産凍結に追い込まれることもある。


Kavkaz
Portalのコメント
2014年の冬季オリンピックの開催地ソチは北カフカスの黒海沿岸の風光明媚な保養地として知られるが、18/19世紀の
ロシアの植民地戦争の結果、多くのカフカス先住民族が、根絶やしにされた土地でもある。

からくも生き残った北カフカスの諸民族でも、トルコのアナトリア地方在住の同族の方が多い民族が大多数だ。ソチ・オ
リンピックでの日本選手の活躍には、期待するが、上記の歴史的事実は記憶に留めておく必要がある。

チェチェン国内で活動するタルハン・ガジーエフ南西戦線司令官らは批判的ではあるが、北カフカス全域に散ったドカ・
ウマーロフらのイマラート・カフカス(カフカス首長国)派は、あらゆる手段でオリンピックを妨害すると宣言している。
この一派は、大規模な軍事作戦は、戦費と武器の枯渇で封じ込まれているが、いまだテロ活動は行える力を持っている。

見た目では、ロシアの社会は豊かになったように見えているが、経済が相変わらずの資源依存を脱却できず、市民の不満を
募らせている。そしてプーチン大統領の権威にも陰りがみられて、これから先、数か月、眼が離せない状況がやってくる
かもしれない。その矛盾のロシア当局なりの解決法が、アムネスティをはじめ国際世論が憂慮する抗議する市民、批判的な
市民に対する人権侵害のエスカレートなのである。
(2013.10.11)


2013年6月の催し
「なぜシリアでチェチェン人が戦っているのか?」


講演者 常岡浩介 フリー・ジャーナリスト/当会会員

新規掲載!!
PDF版資料集
 講演要旨(A4・1枚) シリア軍事勢力地図(A4・1枚) 用語集(A4・2枚)

 日時:2013年6月23日 17:45開場 18:00開始
場所:新宿区大久保地域センター会議室B
新宿区大久保新宿区大久保2-12-7 地図 
大久保通りの新宿社会保険事務所の裏手です。

会費:1000円 (学生もしくはそれに準じる経済状況の方は500円)

企画趣旨
チェチェン・アフガニスタンなどイスラーム世界の紛争地域の取材を続けていられる常岡浩介さん
が、シリア北部の取材から帰国されました。その中で、チェチェンから難民としてヨーロッパ諸国
に移住した、多くのチェチェン人の若者たちが、シリアの内戦に反政府側の義勇兵として参加して
いる状況を目撃されました。マスコミでは 語られないシリア内戦のホットな実態を語っていただき
ます。



シリア内戦における外国人義勇兵関連情報

敵対者(ヒズボラ)による敵戦死者数

あまりに数字に差があるのだが、親ロシア派のサイトKavkazPress.ruは、シリア、アサド政権に加担
しているレバノンのヒズボラの影響下にあるテレビ局「アリ・マナル」が、6月13日に公表したとする、
シリアにおける彼らに敵対する外国人「傭兵」の数字を紹介している。

イラクから2640、サウジ729、チュニジア550、エジプト489、レバノン439、チェチェン439、アフ
ガニスタン301、リビア263、パキスタン261、イラク人208、チェチェン以外のロシア188、トルコ
167、ヨルダン129、ソマリ117、以下省略。
これも殲滅したとする数字である。米国のデータと10倍以上の開きがあるのは、いったいどうしたこと
だろうか?

参照サイト:
http://kavkazpress.ru/archives/16224 ロシア語版
http://www.dampress.net/?page=show_det&category_id=6&id=28620&lang=ar 
アラブ語版
なお紹介者は、イラン学生通信社(ISNA)の英訳版を参照したようだ。


チェチェン人の「映画監督」、ムラド・マザーエフがシリア北部で義勇兵として戦死
5月28日づけの http://nohchipress.info/2013/05/7867 など、チェチェン系サイトによると
チェチェン人の「映画監督」、ムラド・マザーエフがシリア北部で義勇兵として参戦していたが戦死
した。常岡浩介氏の取材では、チェチェン人ムハジリーンの大多数は西欧諸国とくにフランスやドイツ
が多いと見聞されているが、彼の移住先は、スウェーデンであった。

マザーエフはグローズヌイ出身で、戦間期にザカーエフの文化省からグルジアに派遣され、トビリシ
のショタ・ルスタベリ演劇・映画学校で学び、2002年に卒業制作作品、「MARSHO」を、グルジアの
映画人の協力も得て、パンキシ渓谷で35mmフィルムにより撮影した。

ロシアの映画監督でドキュメンタリー作品としては、住宅爆破事件を取り上げた「不信」や、毒殺
されたアレクサンドル・リトビネンコへのインタビューを構成した「反逆(暗殺・リトビネンコ事件)」
などを制作したアンドレイ・ネクラーソフも支援し、彼のプロダクション「ドリーム・スキャナー」は、
同作品を自社作品の中に加えている。アンナ・ポリトコフスカヤ記者は、監督インタビューや、作品
紹介を熱心にノーヴァヤ・ガゼータ紙上で行った。

数少ない、チェチェン語で制作された、短編劇映画ということで注目され、この作品はかなりの数の
国際映画祭で招待上映された。日本語字幕版は、作者の了解のもと、岡田一男が作成したが、原作は
チェチェン語で制作されていて、ロシア語からの重訳に苦労した。当初、ザーラ・イマーエワの
「子どもの物語にあらず」日本語字幕版と同梱したDVDを制作したので、ご覧になった方もいられる
であろう。2003年秋、ザーラ・イマーエワが来日した際、この作品の制作にまつわる裏話を知った。

2000年から2001年にかけてパンキシ渓谷では、グルジア政府は、避難しているのは、チェチェン人
の老人や婦女子としていたが、有力な野戦司令官であった、ハムザート・ゲラーエフが残存部隊を
率いてこの地で、部隊再建を図っていた。その戦費・資金の供給元は、ドゥダーエフの盟友で、ヤンダル
ビエフ政権時代第一副首相であり、下野後はアゼルバイジャン、バクーに移ってコーカサス共同市場
(CCM)を経営していたホジ=アフメード・ヌハーエフであった。マザーエフらも、CCMに制作資金提供
を働きかけ、ヌハーエフは企画の精査を、当時、同社広報担当であった、ザーラに振った。

ザーラは、企画書の制作予算が杜撰で、関係者の私腹を肥やす要素が多いと指摘し、ヌハーエフは
協力を拒んだ。ザーラは来日後、完成作品を詳しく見て、マザーエフには、チェチェンの伝統的な儀礼
への無知が災いし、作品の価値を損なっていると指摘した。このこともあり、「子どもの物語にあらず」
との同梱は打ち切った。

マザーエフは、その後、グルジアからウクライナに移り、そこから更にスウェーデンに移住した。
各地を転々としながら、次なる企画の実現を色々と図ったが、小さな短編をつくる以上のことは、
実現しなかった。しかし、彼のウェブサイト http://chechenfilms.org/を見れば、彼が一方で、
西側世界の映像業界に何とか参入したかった願望は、はっきり伺える。しかし、一方で、学生時代
の作品で、批判は酷かも知れないが、「ジャマート」のような、ただ画面に向かって、ワハビート
たちが、一歩的な主張を続けるような「作品」では、映像業界が、相手にする訳も無かった。相手
にされない失望感からの飛躍が、義勇兵としてシリアに赴くだったのだろうか?

本人は、天国への直行切符を手にして、満足であろうが、それでなくても人材に不足する、小さな
民族にあって、殉教主義は有害無益だと思慮する。チェチェン人は確かに勇敢であり、それは、誰も
疑わない。しかし、19世紀には、大カフカス戦争を勇戦したナクシュバンディ教団に帰依した人びと
が、ほぼ壊滅し、その穴をカディーリー教団(ハジムリート)が埋めた。それから1世紀あまり、
ロシア・チェチェン戦争において、勇敢なハジムリートたちは、競い合うように殉教して、ほぼ絶滅
してしまった。現在、チェチェンの伝統的信仰に無縁なサラフィーの若者たちが、またまた穴を埋める
ように増殖しているが、これまた殉教主義に陥っている。しかし明らかに矮小化の道を辿っており、
残存するハジムリートをカディロフ傀儡政権に取り込んで、チェチェン人同士の殺し合い激化を目指す
ロシア帝国主義の狡猾なカフカス支配に、好都合な状況を呈している。(2013.06.18.)


シリア内戦における外国人義勇兵の死亡者数

米国の民間研究団体に、Middle East Media Research Institute, (MEMRI)がある。
http://www.memri.org/middle-east-media-research-institute.html
中東世界の、イスラーム原理主義勢力やテロ団体の動向を、アラブ語などから細かく拾い、英文に
して紹介している。元記事が探しているが見つからず、確認できていないが、北コーカサスのイス
ラーム主義プロパガンダ・サイト、「カフカス・センター」が、転載した記事を紹介する。

http://www.kavkazcenter.com/russ/content/2013/06/06/98363.shtml
によると、
シリア内戦開始以来11か月間に、反政府側に参戦した外国人義勇兵が280人死亡し、イマラート・
カフカスおよび旧ソ連出身者は17名。リビア59名、サウジとチュニジア各44名、ヨルダン32名、
エジプト27名、レバノン22名、という数字が上がっている。17名の内訳は、チェチェン5名、ダゲ
スタン4名、カバルディノ・バルカリア1名で、あとの7名が、その他のロシアおよび旧ソ連地域と
いう。

また外国人ムジャーヒドの死亡地としては、アレッポ54名、イドリベ23、デラー およびダマスカス
各15名、デイルエズゾレ12名、ラタキーおよびテッリ・カラヘ各10名としている。

また同記事では、アサド政権側にも、かなりの外国人兵士が、イラン、イラクのシーア派イスラーム
教徒や、レバノンのヒズボラなどを通じて加わっており、合計数では、反政府側を上回るだろうと
している。
(2013.06.12.)


駐トルコ、チェチェン共和国(イチケリア)名誉領事殺害事件続報
トルコ治安当局は、既に防犯カメラ映像から、メデット・ウンルー氏殺害犯を特定し、犯人逮捕を
急いでいる。ウンルー氏は、19世紀末にトルコに追放されたチェチェン人が、トルコ、アナトリア
地方に築いた、チャルダーク村の出身であり、24日、遺骸はこの村の墓地に葬られるが、殺害犯の
一人、ルスラン・ケマリもチェチェン系であると伝えられる。これまでも、トルコではカフカス・
イマラートの首領、ドカ・ウマーロフの親族をはじめ、少なからぬチェチェン人が殺害されてきた。
今回の殺害はイチケリア派のしかもトルコ国籍のチェチェン人の殺害で、最近移住してきた難民の
殺害とは、性格を異にするので、トルコの治安当局も重い腰を持ち上げざるを得ないだろうと、イマ
ラート派の「カフカス・センター」は、伝えている。
http://www.kavkazcenter.com/russ/content/2013/05/24/98113.shtml
呆れざるを得ないのは、ザカーエフ派の「国営通信社チェチェン・プレス」のこの事件への「報道
姿勢」だ。上記の記事の前半部分を何処からの引用かも明示せずにパクって記事にしている。
http://www.chechenpress.org/developments/3827-2013-05-24-01-01-56
自派の領事を殺害されているのに、首相が直轄する通信社が、対立勢力の記事を流用せざるを得ない
という、お寒い実情だ。
(2013.05.24)


チェチェンとシリア内戦が絡んできた。

シリア内戦の激化とともに、シリア・トルコ国境地帯の緊張が高まっている。米国やロシア、中国の
さまざまな利害対立、周辺国、トルコ、イスラエルやイランの思惑、イスラーム主義勢力の介入...
トルコからの情報によれば、トルコ駐在のチェチェン共和国(イチケリア)の名誉領事をつとめる
メデット・ウンルー氏が、殺害された。
http://chechencenter.info/n/breaking-news/34-breaking-news/2071-1.html この記事では
イスタンブールでとあるが、これは誤りで、アンカラでの事件である。遺族は親ロシア、カディロフ
政権が背後にいると指摘している。
http://www.daymohk.org/cgi-bin/orsi3/index.cgi?id=42742;section=3

彼は、トルコを経由して流入するチェチェン人義勇兵の受け入れの中枢にいた人物だった。また
この数日間に起こっている、国境地帯の一連の爆破テロ事件は、反政府義勇兵の流入拠点で発生し
ている。シリア、アサド政権側の仕掛けたものと推察される。
(2013.05.23.)


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チェチェンの民話 村山敦子試訳


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関連資料リンク集:ダウンロードしてお使いください。

ザーラ・イマーエワ(プロフィール
ザーラ・イマーエワとは誰か 1 プロフィール+誰か統合版)(2013.02.25追加)
熊本日日新聞記事 カザフスタンを旅して 1・2

国際アートセラピーセンターDiDiインターナショナル
招聘資金カンパのお願い
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カフカスの民族問題 
エロール・カラエリ 
New! 北カフカスの武力紛争 南東部山岳地帯で、フセイン・ガカーエフ司令官ら11名のゲリラ戦士死亡(2013.01.31)
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チェチェンの子どもたち国際委員会(ICCC)の閉会について考える 
バイエフ医師と連絡しました
(2013.02.07.)


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New! 8月例会の様子
告知 12月2日 チェチェン連絡会議総会を行います。(終了)



投稿される方は info★chechen.jpn.org へ


会議の構成と目的:

「チェチェン連絡会議」は、チェチェン戦争の平和的解決のために活動しているNGOと個人が
集まり、この問題への関心を日本の社会で喚起するために、1999年から活動をしてきました。
戦争がもたらした人権の侵害や、この地域の伝統文化の破壊を少しでもくいとめるため、日本の
国内でのカフカス全域への関心を高め、各国の支援組織との連携を深め、国際世論としての戦争
反対、非暴力の徹底、人権と民主主義の確立、侵略者の撤退を強く要求していきたいと考えてい
ます。ぜひみなさまのご協力と、参加をおねがいします。

規約

チェチェンへの関わり、そして3・11後の日本 PDF版

青山 正(チェチェン連絡会議・市民平和基金 代表)



構成団体

市民平和基金
チェチェンの子どもたち日本委員会(JCCC)

チェチェンニュース編集室


参加して下さい:

集会運営、ニュースレター発行、通訳、翻訳などのボランティアとしての参加、スピーキングツアー
などをはじめとする活動へのカンパなど、さまざまな形での参加が可能です。チェチェン戦争の解決
のために、みなさんの参加をお待ちしています。

ボランティアに参加してみたい方は、とりあえず、月一回行われている定例会や、「主催:チェチェン
連絡会議」と明記されている各種イベントにお越しください。すると感じがつかめると思うので、会場
でスタッフに申し出てください。

遠隔地の方は何かとご不便をおかけしますが、チラシ配布や、地方での講演会などの企画をしてくださる
とありがたいです。できるかぎり協力いたします。


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最終更新:2014.05.18.